義民が駆ける
本のデータ
| 年月日 |
1998年12月02日 |
| 書店 |
中公文庫 |
| 著者 |
藤沢周平 |
| ジャンル |
歴史小説 |
| 本の出所 |
古本屋で購入 |
藤沢周平読破計画の一端です。それにしても、古本屋で見つけるたびにとるもとりあえず買うと、憂鬱になるくらいの未読本を抱える羽目になります。で、本の山を見てしまうと、いまいち読む気がしなくなって、たくさんあるのにまた本を買ったり借りたりしてしまいます。そんなわけで、ようやく手に取りました。もったいないったら。
天保の頃、三方国替えの沙汰が下った時、「百姓と雖も二君に使えず」との心意気で領主を守りきった庄内藩の農民のお話です。そんな話あるわけないじゃんってあとがきを読んで思ったのだけれど、周平様の本だし、とりあえず読みました。ところが、心配したような正義感溢れる話ではありませんでした。武士や幕府、商人、農民がそれぞれの思惑で、違う方法で自分たちを守ろうとする話の運びで、しかも、描かれた農民のたくましさには目を瞠るものがありました。歴史小説を読むとき、あんまり庶民とか脇役に心を止めてこなかった部分に焦点が当たっていて、目が冷めるような気がしました。脇役にばかり目を留めるのも大筋が見えなくなるから危険なのかもしれませんが、私には波長の合った歴史小説でした。なぜか、地元ゆかりの佐倉惣吾郎や堀田氏、佐藤泰然、印旛沼の干拓の話題が登場したのも楽しめました。蛇足ですが、惣吾郎の記念館は、人形が子供心に怖かった記憶があります。
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