| 年月日 | 1998年1月19日 |
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| 書店 | 集英社 |
| 著者 | マヌエル・プイグ |
| ジャンル | 文学? |
| 本の出所 | 図書館 |
蜘蛛女のキスで、異常に興味を持ったので、図書館で探して借りてきました。この作品は遺作だそうです。
娘を亡くした老女ニディアは、リオにある妹のルシのマンションに滞在していた。そして、ルシが語る隣りに住む精神科医の女性の話に夢中になる。最初は、悲観的で自分の人生は終わったと思いこんでいるニディアだが、次第に自分で何かをしようという気持ちに変わっていく。
ニディアとルシ姉妹の対照的な性格が、会話がほとんどの小説をおもしろくしています。ニディアが隣の女性に攻撃的なのは、実は現実的な性格が似ているからということが、だんだんわかってくる過程も楽しめました。けだるい雰囲気の中に、家族関係や信仰についても、いろいろ考えさせられるところがあり、なかなか一筋縄ではいかない小説でした。老いや死や信仰など重いテーマは、無意味な暗さや作者の独りよがりを感じられないだけに説得力があって、私好みです。