| 年月日 | 1999年7月24日 |
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| 書店 | 早川文庫 |
| 著者 | 牧野 修 |
| ジャンル | ? |
| 本の出所 | 借りる |
ゆみなさんよりお借りしました。ありがとうございました。
MOUSEと言われ、複数のドラッグをまるで実験のように使用する子供たちが暮らす埋め立て地「ネバーランド」を舞台に繰り広げられる短編集。全部の物語が実は密接につながりあっています。
十七才までしかいられないネバーランド。一生ネバーランドで暮らすために顔をビスクドールにする少女や、印刷屋となる少年。また、親元からネバーランドに旅立つ少女。一種異様な舞台に描かれる少年少女たちの心の傷は、今の子供たちだけでなく大人たちにも共通のものという気がしてならなかった。夢だけ見て暮らせたら、そのまま子供でいられたらという気持ちは、普通だったら私にとっては不愉快でしかない発想なのに、この小説には不思議なカタルシスがあって、ため息の出るようななんともいえない感触だった。たぶん、少年少女たちが、現在を淡々と生きて、過去を振り返らないからかもしれない。