| 年月日 | 1999年08月10日 |
|---|---|
| 書店 | 新潮社 |
| 著者 | 藤本ひとみ |
| ジャンル | 歴史小説 |
| 本の出所 | 図書館 |
預言者ノストラダムス(上・下)と対になると言ってもいいような内容。メディチ家の末席に連なるといってもいい血筋で高潔に育てられたロレンツィーノが、自己の存在意義を見いだすために重く用いられていた同族のアレッサンドロを抹殺し、フランス宮廷に逃げ込む。そこで、同じ魂を持つカトリーヌ・ド・メディシスと出会い、彼女の心に自分を刻みつけようとする。
若い頃のカトリーヌの鬱屈、彼女の成長の一つの段階を見られるという意味でも面白みがありました。登場人物の身辺が小説の中でめまぐるしく変わるわけではなく、そういう意味でのスリルはあまりなかったのですが、心の物語として読めました。描き方によっては、「自分の存在価値ってそんなに必要なもの?けっ。馬鹿馬鹿しい。」と突き放してしまいがちな内容だったのだけれど、なぜか感情移入しやすかったです。