黒い風







本のデータ
年月日 1999年08月22日
書店 扶桑社文庫
著者 F・P・ウィルスン
ジャンル
本の出所 購入





どうしてもウィルスンな気分なので、とうとう新品まで買ってきてしまいました。 以前、ゆみなさんにご紹介いただいた本なのですが、もっと前に読んでおけばよかったと後悔しきり。

太平洋戦争下で、アジア民族至上主義の謎の宗教集団の魔術「黒い風」と、アメリカのハイテク兵器が激突する、悲しい部分ややり切れなさもあるが、スピード感のある娯楽作品。日本の描き方に不安はあったが、その辺は著者と訳者の相談で修正されているとのことで、読んでいていきなり我に返るほどのものはなかった。でも、修正前のやばいままのにも、実は興味津々。

オカルト的な要素はもちろん、三角関係や、狂気、親子の愛や夫婦愛など豊富な人間模様が描かれて、とにかく楽しめる小説でした。太平洋戦争あたりが時代背景となると、さぞや日本人は悪役なんだろうなと、読むのに躊躇いはあったのですが、戦争の発端などについての描き方もどちらが悪いという描き方ではなくて、比較的安心して楽しめました。まあ、日本人的な感覚では、この時代を背景に、こういう娯楽小説は絶対に書けないでしょうけれど。




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