| 年月日 | 1999年08月25日 |
|---|---|
| 書店 | 新潮文庫 |
| 著者 | 三島由紀夫 |
| ジャンル | 文学 |
| 本の出所 | 古本屋で購入 |
実は、「仮面の告白」を買いに行って、見つからなくて、それでもあまりにも三島な気分だったので、一番薄かったこの本を買ってみました。それにしても、最近文庫本って新しいのばっかり売っているんですね。
身も蓋もない言い方をすれば、不倫の三角関係にもつれ込んだ男女が、男が男に一度は怪我を負わせ、殴られて半身が不自由になり失語症になった男を男女が殺すというお話です。あらすじだけ書くと、どうしようもない話なんですが、耽美な文章の美しさで、著者の肉体信仰という考え方が織り込まれて、自分の現実とはあまりにもかけ離れた小説の世界であり生き方に対する考えとは相容れない世界にも関わらず、のめりこめます。犯罪を犯しても獣にはなりきれないという若者と妻の心情が胸に刺さります。