| 年月日 | 1999年11月23日 |
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| 書店 | 新潮文庫 |
| 著者 | 坂東眞砂子 |
| ジャンル | ? |
| 本の出所 | 借りる |
ゆみなさんにお借りしました。本当にありがとうございました。
海で死体を拾うと大漁を呼ぶ。異国の船が珊瑚樹を取りに来ると禍が起こる。いつのころからかそんな言い伝えのある村。そこへ、白い最新式の異国の船に乗って、エンゾというイタリー人が珊瑚樹を取りにやってきた。そして、言い伝え通り、村には禍としかいいようのない出来事が続く。
閉鎖された狭い社会の怖さと、そこに身を置く村のあり方と合わない若者である健士郎やりんが追いつめられていく様子、言い伝えの真実の明らかになっていく書かれ方、とにかく好みでした。りんの旅立ちの不思議な美しさと、子供時代に別れを告げるというには陰惨で凄絶な夏を過ごした健士郎の風化した心が、強く印象に残りました。エンゾの運命も月並みじゃなくていいかなと思ったのだけれど、これを書くとあまりにもネタばれなのでやめておきます。