| 年月日 | 2000年02月01日 |
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| 書店 | 扶桑社ミステリー文庫 |
| 著者 | ジェイムズ・エルロイ |
| ジャンル | ミステリ? |
| 本の出所 | 購入 |
ホプキンズ・シリーズ第三作。敵は、自分じゃないけれど自分に限りなく近い存在。前2作が幼少時のトラウマによる弱さから生じた悪だったのに対して、してはならないことをした罪悪感から生じた破壊された心がぶつかり合う。一作目ではそれほど重要とは捕らえていなかったロイドの殺人がこの作品では重要な意味を持つ。たぶん、ロイド自身が正義のためと固く信じることによって、読者でしかない私も騙されていたのかもしれない。別れた妻と愛する娘たちの留守電を繰り返し聞き、すすり泣くロイドが、今までで一番正常に思えた。クレージーなものに魅力は感じないはずなのに、どうして、エルロイの描く弱い人間はこんなにも魅力的なのだろう。現実では近寄りたくないけれど。