| 年月日 | 2000年09月08日 |
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| 出版 | 扶桑社 |
| 著者 | ジム・トンプスン |
| 本の出所 | 借りる |
杏さんからお借りしました。ありがとうございます。
兄弟の殺人鬼の片割れが、逃亡しながら新たな仕事をしようとする。誰が味方なのか、果たして元締めが主人公が仕事を全うさせることを望んでいるのかというのがわからず、利用しようとした人間が思いがけない行動をして動機が不明であるところが、非常にスリリングで面白い。見た目に関するコンプレックスを主人公が語る他人事のような口調と、実際にからかわれた時の行動とのギャップには妙に親近感が沸いてしまった。その親近感からほど遠い、主人公の性格のゆがみをふと見せられて、裏切られるところも快感でもあった。主人公が一緒に逃げることになった女性との関係が、たまらなくいい。同類のにおいの理由や、お互いの立場の変化の描き方、そして物語の結末には、思わず呆然するしかなかった。(いい意味で)