| 年月日 | 2000年10月05日 |
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| 出版 | 早川書店 |
| 著者 | イアン・ランキン |
| 本の出所 | 購入 |
もしも、暴力を受けたなら、必ず暴力をふるうようになるのだろうか?
どんなに確率が低くても、そうではないと信じたい。
待っていたリーバス警視シリーズ。『首吊りの庭』での友人の死、娘の事故を引きずり、警察という仕事から心が離れてしまったリーバスの心が痛い作品。罪に対して必ずしも社会的な罰が下されるわけではないことに対するリーバスの怒りの形が微妙に形を変えていく様子が興味深い。犯罪者を作るのは何かという疑問と、受けた暴力を違う誰かにまた伝えていくという事実へのやりきれなさ、罪の意識。一番人生に前向きなのが冷酷なオークスかもしれないという皮肉。その暗さを心が少し解けた感じのリーバスが救っている印象を受けた。