キャンペーンを走らせる上でのDMing  ●
〜 硬派なロールプレイを目指して 〜

DMたる私は、シナリオは陰険でトリッキーなものをよく作りますが、
お話しの内容としては、ローフルなものが好みなので、

ローフル > ニュートラル >> カオティック

という順番で並んでいます。

何のことやら」と思われた方に申し上げますが、
私個人の考えでは、カオティックのロールプレイングというのは
非常に難しいと思われるからです。

く見かけるカオティックPCは、「だってオレカオティックだから」とか
「カオティックは自由な発想の持ち主だから
ローフル的に振舞うのも自由発想の一つ」と、
プレイヤー自身のエゴ丸出しで、キャラクターのとった行動の 責任
アライメントに押しつけてしまう傾向がとても強いからです。

自身はこう考えているため、大抵のPCはニュートラルに入ってしまいます。
カオティックは束縛を受けない自由な人種だから、
ローフルのように振舞うのも自由のうちだ、
と考えている方もいるでしょうが、私のキャンペーンではそれは大きな誤りで、
カオティックは本物の悪人です。
ローフル的発想など思いもよらないところなのです。

ちろん、程度の強弱というものはありますし、
カオティックPCでもINTやWISが相当に高ければ、
「ローフル的に振舞うことで難を逃れることができる」と思いつき、
この偽りのアライメントを持った者は一般人を 欺きながら
ローフルとして存在することでしょう
(願わくば、ディテクトイービルやノウアライメントの対象になりませんように!)。

のキャンペーンでは、「ローフル的思考も自由」なのではなく、
カオティック性の強いクリーチャーには
ローフル的発想が欠如しているものとみなされ、
道徳的に考えて行動することは、恐らく一生ありません。
従って、「ローフル的思考を持つのも自由の一つ」
という命題自体が成立していないキャンペーンです。

から数年前(註:この文章は1999年にかかれました)
『ソードワールドRPG』の『リプレイ 第1部』が発表されました。
私はこのシリーズが結構好きで、今でもよく憶えています。
そのリプレイの第2巻の中で、著者の方がある試みを実行された中に、
「普段は正義の神官が、PCの ''として現れたら、
プレイヤー達はどう反応するか?」というものがありました。

の辺りを境に、なんとなくですが、
「ローフル = 頭がカタイ」
「カオティック = 自由人ヒーロー」
という感じの遊び方が流行っていったような気がします。
この辺りからRPGの世界に入ってきたプレイヤーは、
特にこの傾向が強いように見えます。
同時に、エゴむき出しの自己完結型ロールプレイングも広まっていきました。

のキャンペーンにおける「ロールプレイング」の定義は、
プレイヤーの考えのもとに生まれたキャラクターを設定通りに演ずるのではなく、
そのような過程を経て形成されたキャラクターの、
データ的な部分からプレイヤーがキャラクターの次の行動を 予測して決定を下す、
というようなものです。

えば、 ファイターを作る時のことです;

A「ダイスの結果、10, 17, 12, 8, 13, 9になったよ。
STRが10でINTが17とは、随分インテリなファイターだなあ」

B「オレも、10, 16, 14, 9, 11, 12になった。
ファイターにINTはいらないから、
マスター、INTとSTRを交換してもいいよな?」

Aは、与えられたデータから、
低めのSTRを持つファイターを引き受けることになりました。
Bは、STR 16, INT 10という標準型ファイターになりました。
A, Bともに、ファイターはSTRが高い方が有利だということを知っていますが、
Aは与えられたデータによるロールプレイに 挑もうとしているのに対し、
STRが高くなければファイターとして認めんというBは、
INTとSTRをトレードしました。

のキャンペーンでの定義から言えば、 定義に沿っているのがA,
そうでないのがBということになります。
別に、STRが高くなくたって、ファイターはファイターであるのに、
Bは固定観念を捨て切れなかったワケです。

に私は、システマティックに遊ぼう、と言います。
先の例でのA, Bは、こう言うでしょう;

B「システム的に?じゃあオレは間違ってないな。
何せ、ファイターでSTRが16だから、Aのファイターに比べてXPボーナスは付く、
命中させやすい、そしてダメージが多い、と、システム的に有利じゃないか?」

A「システム的にですか?やはりボクも正しいと思うな。
STR 10のファイターといえど、システム的にはファイターであることに変わりはない。
要するにSTR 10なりのファイターを 演じろってことだろ?」

の言うシステマティックとは、数字的な有利・不利を問うているわけではなく、
その与えられた数値にそって遊んでいこう、というものです。
では、この二人に、プレートメイルとチェインメイル+1を渡すとどうなるでしょう。

A「AC4のチェイン +1か。今までのプレートメイルは脱ぐよ。
AC4といえど、軽くなったおかげでより多くの宝を持てるし、
何より、イメージにピッタリってところが嬉しい」

B「AC4だろ?オレもイメージとしてはチェインメイルなんだけど、
ACが悪くなるのはかなわん。ACが1点悪くなるってことは、
オレの受ける被害が 5% も上昇しちまうじゃないか!
システム的に不利だ」

ステム的にというのは、数字に振り回されることではなく、
自分の方から数字を当てはめていくこと、と定義しておきましょう。
こういう問題が、数字的なものならまだわかり易いのですが、
アライメント論に発展すると、さらにややこしいものになります。
何せ、アライメントには数字がないのですから。

かし、これもシステム的に攻めることで解決の糸口を捜し出しましょう。

A「みんなが逃げ切るまで、ここにふんばって戦うぞ!
…でも正面からぶつかって死なずにいるのは難しいな…。
こここそは、INT 17の見せどころだな。
よし、下らないが思わず注意を向けてしまうような話しでもして、時間をかせごう。
ボクのINTなら可能なはずだ。な、マスター?」

DM「なんでそんなことすんの? 逃げないの?」

A「あのねぇ、ボク、ローフル。そんなのは当たり前田のクラッカー。
逃げるわけないでしょ!
言わなくてもわかってるとおもったけどな」

B「はぁ、ここは逃げたいけど、ローフルだしぃ…」

A「コラ。ボクより強いファイターのくせに、なにビクついてんだ。
アンタも戦え、みんなを守れ!」

B「…でもなー、死ぬのはやだし…お、そうだ!お前ここを守れ。
オレはみんなについていって、
この先に待つだろう危険に立ち向かうことにしよう!
そうだ、そうしよう。じゃ、あとはよろしく。
マスター、この場から離れます」

ャラクターをよりよく表現するのに、アビリティスコアとアライメントのほかに、
プレイヤーが考え出した、キャラクターの背景というものがあります。
気を付けなければならないのは、
背景を考えてからアビリティスコアを決定するのではなく、
アビリティとアライメントを決め終ってから最後に、背景を設定するということです。

の順番を逆にすると、すでに決まってしまったキャラクターに対してあとから、
乱数を用いてアビリティスコアを決めなければならなくなり、
そうすると、イメージ通りのスコアがでるまで
何度もダイスをふり続けることになります。
乱数を用いているため、大抵はイメージ通りのスコアにはならず、
もしそのスコアが低いものだったときにはもう大変、
四六時中スコアの低さに不満を言い、
最終的にはそのキャラクターをプレイヤーが手放すことになるでしょう、
あるいは、愛着のかけらも抱けず、「つまらない」を連呼するかもしれません。
しかし、スコアが思いがけずに高かったりすると、
不思議とイメージ通りでないにもかかわらず不満が出ることはないのですが。

のキャンペーンにおいては、とにかく強いキャラクターを目指してもらいます。
強いというのはなにも、高いアビリティスコアやhpを持つということではなくて、
すでに今持っている与えられた能力を、いかんなく発揮し、
栄光を掴みとれ、ということです。
キャラクターの持ってる数字やダイス運にたよるのではなく、
己自身のユーモアとウィットにたよるほうが、
ゲームはずっと楽しいものになります。

派なロールプレイングでいきましょう!

れから後一つ、大事なことを。
キャラクターの背景は大事にした方が良いですよ。
なぜなら…ネタに困ったDMが助かるからです!

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