特別な種族 ◇

・Rakasta as PCs

カスタは、様々なモジュールやサプリメントによく顔を出していますが、
それらの中での記述が、資料によってまちまちで統一されていません。
そこで、それらのばらばらな情報を、うまくここでまとめてみよう、
というのが今回の試みです。

1・オリジナルのD&Dに適応させる場合:

ワーフというクラスやエルフというクラスと同様に、
ラカスタという種族全体で一つの役割とみなします。

・クラスとしてのラカスタを選ぶにはSTRが9以上必要
・主要能力値はDEXです。DEXが13以上だと+5%、
16以上だと+10%のXPボーナスを得ますが、8以下だと−10%、
5以下だと−20%のペナルティを被ります。
・ドワーフと同じXPテーブルを用いて前進していきます。
従って、最高位レベルは12ということになります。
・THAC0とセーヴもドワーフのテーブルと同様ですが、
ST値だけは、シーフのものを使用します:
7レベルのラカスタのST値は、実際には9レベルシーフのST値に相当しています。
・hpはd8を用いて決定。10レベル以降に加えられるhpは2ポイント
・エルフが装備可能ないかなる武器、防具を扱うことができます
・ドワーフやエルフと同様のインフラビジョンをもつ(60フィート)
・同レベルシーフとしてヒアノイズを行なえます
・限定的な(10フィート範囲)ディテクトインビジブルをもちます。
これは魔法ではなく、ラカスタの鋭い感覚
(匂いや音、気配などを敏感に感じとることができる)から得られる天然の能力です
・2レベルに達した時点で、どうもうなかみつき攻撃を習得します

カスタキャラクターの役目は、他のデミヒューマン同様、
基本的にはファイターに似ています:つまり、前衛として戦うのです。
ラカスタの武装は、全てエルフに準じています。
そして、ラカスタ専用の武器:ウォークローを効果的に使える唯一のクラスです。
しかし、ウォークローのその独特な使用方法から、
AC5より防御力のある重たい鎧を着用しながらでは不可能です
(つまり、鎧はチェインメイルまでとなります)。
また、ウォークローは、両手にはめ込んで戦うため、シールドも使用できません。
しかし、ラカスタだけが、ウォークローを用いての戦闘で、
命中判定に+1のボーナスを得ます。


2・エルフを「ファイター/ウィザード」とするシステムで用いる場合:

カスタという種族を、純粋に種族として扱い、役割とはみなしません。
ラカスタとしてファイターを選択したり、シーフを選択したりすることになります。

・種族としてのラカスタを選んだらDEXに+2(最高18)します
・クラスの選択は「人間と同じ」です。すなわち、人間のなれるクラス:

ファイター シーフ クレリック MU ミスティック ドルイド パラディン

です。マルチクラスは不可
・このうちファイターだけがかみつき攻撃を習得可(1レベルから)
・さらにファイターだけがウォークローの命中判定に+1
・ドワーフやエルフと同様のインフラビジョン(60フィート)とヒアノイズをもつ
・限定的な(10フィート範囲)ディテクトインビジブルをもちます。
これは魔法ではなく、ラカスタの鋭い感覚
(匂いや音、気配などを敏感に感じとることができる)から得られる天然の能力です

うして誕生したラカスタPCは、1レベルではなく、0レベルから始めます。
0レベル状態の一時的ペナルティとして、「−2200xp」が与えられます。
これは「マイナス」の経験点で、すなわちラカスタPCは、
まず2200xpを稼がなければ、1レベルになれないのです。
この間、ラカスタPCは2+1HDをもち、
hpは選んだクラスに相応しいもので決定します。
例えば、ラカスタ・クレリックは2d6+1,
ラカスタ・ファイターは2d8+1、という具合です。
当然ながら0レベルラカスタは、
1レベルのキャラクターのもつ特典を一切持っていません。
MUならマジックを使えないし、クレリックならターンできません。
ファイターならスピアをセットできないし、
かつ、ウエポンマスタリィの空きスロットも2つだけです。
加えて、2+1HD相当のhpは持っていますが、
HDに付随するヒットロールを得ることはありません。
0レベルラカスタは、ノーマルマンとしてセーヴとTHAC0を持ち、
1レベルになった時点で各クラスごとのセーヴとTHAC0を持つようになります。
次に、無事1レベルまで達したなら、今度は、全ての獲得したXPに
−30%の修正(100XP未満は100単位に切り上げる)が課されます。
主要能力によるXPへの修正は、この後に行ないます。
例えば、STR16のファイターは、XPに+10%のボーナスがありますが、
ラカスタファイターの場合は、この修正が−20%になってしまうのです。


3・ウォークローの使用

カスタの戦士の攻撃は普通、爪2/かみつき1 で行なわれ、
ダメージはそれぞれ、1-2/1-2/1-4 です。あるいは 武器1 となります。
爪の代わりにウォークローを装備すると、そのダメージは1-4になります。
最大で1ラウンドに3回までの接近戦攻撃を繰り出すことができます。
ただし、これはラカスタがシールドも鎧も着用していない時の話です。
ウォークローというラカスタ独自の武器は、
両手にガントレットの様にはめ込んで用いるため、普通は両手で攻撃します。
これは動きを妨げない、レザーアーマーやチェインメイルのような
軽めの鎧までを着用した時ならば可能ですが、
プレートメイルなどを着込んでしまうと、もはや実行不可能となります:
つまりACが5よりも良くなってしまうものは駄目、ということになります。
またかみつき攻撃は、いかなるタイプの鎧を着ても実行不可となります。
加えて、鎧を着込んでいる相手にかみつきを命中させることもできません。
ラカスタだけが、戦闘でウォークローを用いる際の命中判定に
+1のボーナスを得ます。

ウォークロー ウェポンマスタリー:
P:=M
BS: 1d4
no off-hand penalty
SK: 1d6 M:-1AC/2 Double damage (20)
EX: 1d8 M:-2AC/3 Double damage (19)
MS: P:1d10+1
S:1d8+1
M:-3AC/3 Double damage (18)
GM: P:1d12+2
S:1d10+2
M:-4AC/4 Double damage (17)
cost:12gp(each) silverd:120gp(each) enc: 20cn(each)

ォークローの一次的目標はM型です。投げて使うことは普通できません。
()の数字が、修正前の20面ダイスで出れば(かつその目で命中したら)、
ダブルダメージを適用します。
また、ウォークローのダブルダメージが適用されるのは、
相手が鎧を着込んでいない時だけです。
ウォークローを効果的に扱えるのはラカスタだけであり、他の種族にとっては、
ただのダガーにしかならず、両手で用いることもできません。


4・ラカスタキャラクターの背景

カスタは、外見はエルフのようにスレンダーで、
華奢なつくりをしています。
体表はうすい猫毛で覆われており、頭は猫に似ています。
彼らは、純粋に肉食獣であり、肉しか食べません。
特別に邪悪な生き物というわけではないのですが、
ラカスタたちは非常に好戦的で、またとても怒りやすい性質です。
「無礼な」と感じるや、すぐにでも切りかかってくるでしょう。
にもかかわらず、彼らは知的(平均INT 12)で、独自の文化を持っています。
要するに彼らの本質は、「武士道」のようなものであり、
名誉を重んじる傾向にあると言えます。
ゆえに、バカにされたり怒らせたりすると、
すぐに決闘に発展してしまうのです(特に決闘の名誉が重要)。
人間に近い、どの文明圏に属すかにより、だいぶ趣は異なりますが、
本質的には、上記のようにふるまいます。
例えば、X1 モジュールのように密林のなかに棲んでいれば、
未開の部族のように粗暴にふるまうでしょうし、
人間の都市の近くに暮らすラカスタたちは、きちんとした独自の文化を持ち、
それなりの態度で人間たちと接するのでしょう。
「名誉の為の決闘」を、勇ましい文化ととらえるか、野蛮なしきたりととらえるかで、
ラカスタキャラクターへの思いも大きく変わることでしょう。
ラカスタは、どの氏族でも大抵は馬の代わりにサーベルトゥースを飼っていて、
また、ラカスタでなければそんな危険な虎など飼うことはできません。
まして騎乗しようなどとは思わない方が良いでしょう。
ラカスタの客観的イメージは、
欧米人から見た「開国間近の日本」というところでしょう。
すなわち、誇り高く礼を重んじ、潔い死を美徳とはしているけれども
決して野蛮ではない、みやびな文化を持っている種族です。
江戸時代末期の日本人とラカスタとの差異は、
肉を食するかそうでないかという食文化くらいです。
西欧諸国とは趣の異なった、少しオリエンタリックな文化を持たせると、
それらしくなります。あるいは初めから江戸時代末期の「ヒノモト」を
模した文化にしてしまうとか。


5・ラカスタのロールプレイ

カスタらしく演じるには、
「欧米人の持つ誤ったイメージ通りの侍」が基本となります。
馬鹿にされるとすぐに抜刀し、不名誉よりは死(ハラキリ)を選びます。
その上で、しかし冷静でいる時には、己の知性を頼ります。
戦闘では、高ぶる精神から「ヤーッ!!」などと、
さながら剣道の試合でもしているかのように気合いの声を上げたりします。
不正を見逃すかどうかは本人のアライメントによりますが、
もしそこに名誉がからんでくるとそうはいきません。
彼らは、不名誉は万死に値すると考えているのです。
できる限りアライメントに反しない範囲で正々堂々と正面からぶつかっていきます。
猫というよりは、虎です。
もし悪役に仕立て上げたいなら、
「越後屋」とか「お代官さま」とかはいかがでしょう(笑)。


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