e-Taxソフトで確定申告

国税庁が提供するe-Taxサービスおよび無料の「e-Taxソフト」を使うと、オンラインで確定申告等を済ませることができて便利だが、手続き、環境セットアップ、必要な書類の探索、ソフトの使用方法等、全般に渡ってとても難解で、非常に使いづらい。 そこで本ページでは、「e-Taxソフト」を利用して、例としてサラリーマン大家がオンラインで開業届けを出して青色確定申告をする手順を紹介する。以下、PCの動作環境はWindows 7 Professional 64bitを基本とする。なお、e-Taxはオンラインサービスなのに利用可能時間に厳しめな制限があり、利用可能な時間は以下の通りとなる。
 ・月〜金(祝日、12/29〜1/3を除く):8:30〜21:00
 ・土、日、祝日、12月29日〜1月3日:利用不可
ただし、特定の日程で終了時間が延長になる他、1月中旬から所得税確定申告期限までは、例年、メンテナンス時間を除いて24時間利用が可能である。詳しくは下記ページを参照のこと。
http://www.e-tax.nta.go.jp/info_center/index.htm


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 1. 事前準備

 1.1. ICカード(住民基本台帳カード)の発行

住民票のある市区町村の窓口でICカード(住民基本台帳カード)を入手する。詳しい手続きは市区町村により異なるので、不明な場合は各市区町村へ問い合わせる。

 1.2. 電子証明書の発行

ICカードを入手した市区町村の窓口で、電子証明書申請書等を提出して電子証明書の発行を受ける。このとき、e-Taxでの手続きに必要なパスワードも設定する。詳しい手続きは市区町村により異なるので、不明な場合は各市区町村へ問い合わせる。

 1.3. ICカードリーダライタの購入

e-Taxでの手続きのためICカードリードライタの購入が必要だが、手続きに対応するICカードリードライタは電子証明書を発行した各市町村によって異なる。下記ページに、各市町村の対応品が公開されているので参照のこと。
http://www.jpki.go.jp/prepare/reader_writer/index.html
ICカードリードライタは、家電量販店や、Amazon等のインターネット通販で購入できる。

 1.4. 利用者識別番号の取得

・下記URLに移動する。ただし、e-Taxの利用可能時間内でないとアクセスできない。
 https://kaishi.e-tax.nta.go.jp/SU_APP/lnk/kaishiShinkiKojin
・「ご利用になる前に」という画面で「次へ」を押す。
・氏名、生年月日、職業を入力して「次へ」を押す。
・郵便番号、住所、提出先税務署を入力して「次へ」を押す。
・暗証番号、納税用確認番号、納税用カナ氏名、メールアドレス、(あれば)整理番号、参考事項(日中の連絡先)を入力して「確認」を押す。
・「新たな利用者識別番号を発行してよろしいですか?」というダイアログで「OK」を押す。
・入力内容を確認し、必要に応じて印刷あるいは保存した上で「送信」を押す。
利用者識別番号と暗証番号が表示されるので、紛失しないように、印刷あるいは保存する。

 1.5. 公的個人認証サービス利用者クライアントソフトのインストール

下記ページにある利用者クライアントソフトをインストールする。
http://www.jpki.go.jp/download/win.html

 2. e-Taxソフトのインストール

 2.1. ルート証明書のインストール

下記ページで「ルート証明書・中間証明書インストーラ(exe形式/約2.9MB)」を実行してインストールする。
https://www.e-tax.nta.go.jp/download/index.htm

 2.2. 信頼済みサイト登録ツールのインストール

下記ページで「信頼済みサイト登録ツール(exe形式/約2.2MB)」を実行してインストールする。
https://www.e-tax.nta.go.jp/download/index.htm

 2.3. e-Taxソフトのインストール

下記ページで「e-Taxソフト(共通プログラム)インストーラ(exe形式:約42MB)」を実行してインストールする。
https://www.e-tax.nta.go.jp/download/e-taxSoftDownLoad.htm

 2.4. 追加項目のインストール

・インストールした「e-Taxソフト」を起動する。
・「バージョンアッププログラム接続確認」のダイアログで「OK」を押す。
・「お知らせ表示」を確認して「OK」を押す。
・「更新済みメッセージ表示」ダイアログで「追加インストール」を押す。
・追加項目一覧が現れるので下記をチェックして「インストール」を押す。
 ◎「共通」の下の「プログラム」「共通テーブル」「共通帳簿」
 ◎「申告」-「所得税」の下の「平成25年分」
 ◎「申請」の下の「納税関係」「所得税」「開始届出」
(全てにチェックを入れてインストールしてもよいが、膨大な時間がかかる)

 2.5. 利用者ファイルの新規作成

・2.4.のインストールが完了すると、「利用者ファイルの新規作成」ダイアログが現れるので、利用者識別番号と利用者名を入力して「保存」を押す。
・保存先の選択画面になるので、例えばドキュメントフォルダ等を指定して「保存」を押す。

 2.6. 電子証明書の登録

・e-Taxソフトの左端にあるメニューボタンの「利用者情報登録」を押し、その中の「電子証明書登録・変更」アイコンを押す。
・「税務署選択」ボタンを押し、都道府県と所轄税務署を選択し(わからない場合は<こちらを参照)、住所を入力して「次へ」を押す。
・「ICカードを利用」を選んで「次へ」を押す。
・「公的個人認証サービス」を選んで「次へ」を押す。
・パスワード入力画面になるので電子証明書のパスワードを入力する。

 3. e-Taxソフトで申告・申請

まず、e-Taxソフトを使った共通の申告・申請手順を紹介する。

・e-Taxソフトの左端にあるメニューボタンの「作成」を押し、その中の「申告・申請等」アイコンを押す。
・「新規作成」を押す。
・「申告」または「申請・届出」を選び、税目で何を申告/申請するかを選んで「次へ」を押す。
・作成する書類を選び、チェックして「次へ」を押す。 ・申告・申請等名に、後でわかるような適当な名前を入力する。(例:開始届出書)
・申告・申請等基本情報の入力画面が現れるので、提出先税務署、提出年月日、氏名、納税地、生年月日、性別、職業、世帯主の氏名、世帯主との続柄、経理責任者名、還付先金融機関を入力して「OK」を押す。
・リストから作成する書類を選んで「帳簿編集」を押す。 ・書類に必要事項を入力し、「作成完了」を押す。
・左端にあるメニューボタンの「電子署名」を押し、その中の「電子署名」アイコンを押す。
・リストから作成した書類を選んで「署名」を押す。 ・左端にあるメニューボタンの「送信」を押し、その中の「送信」アイコンを押す。
・リストから電子署名した書類を選んで「送信」を押す。

 3.1. e-Taxの開始届出

必要な追加インストール「申請」→「開始届出」
手続の種類「申請・届出」
税目「開始届出」
書類「電子申告・納税等開始(変更等)届出(税理士代理提出・個人開始用)」→「電子申告・納税等開始(変更等)届出書・個人開始用」
書類の内容 ・作成年月日
・住所地
・納税地、電話番号
・住所又は居所、電話番号
・氏名
・職業
・生年月日
・暗証番号(1.4.参照)
・納税用カナ氏名(半角カタカナ、振込み時の名前欄)
・メールアドレス
・納税用確認番号(1.4.参照)

 3.2. 開業届け

必要な追加インストール「申請」→「所得税」
手続の種類「申請・届出」
税目「所得税」
書類「個人事業の開業・廃業等届出」→「個人事業の開業・廃業等届出書」
書類の内容(一例。当然ながら状況により変更する。) ・作成年月日
・納税地、電話番号(「住所地」にチェック)
・氏名
・職業(「会社員」)
・生年月日
・届出の区分(「開業」にチェック)
・開廃業日(開業日を入力) ・開廃業に伴う届出書の提出の有無(青色申告にするなら「「青色申告承認申請書」又は「青色申告の取りやめ届出書」」:有にチェック、「消費税に関する「課税事業者選択届出書」又は「事業廃止届出書」」:無にチェック)
・事業の概要(「アパート経営」等)

 3.3. 青色申告承認申請

必要な追加インストール「申請」→「所得税」
手続の種類「申請・届出」
税目「所得税」
書類「所得税の青色申告承認申請」→「所得税の青色申告承認申請書」(現金主義によって計算することを選択する場合は、別書類になる)
書類の内容(一例。当然ながら状況により変更する。) ・作成年月日
・納税地、電話番号(「住所地」にチェック)
・氏名
・職業(「会社員」)
・青色申告の適用開始年度
・1 事業又は所得の基因となる資産の名称及びその所在地(アパート名と住所)
・2 所得の種類(「不動産所得」をチェック)
・3 いままでに青色申告承認の取消しを受けたこと又は取りやめをしたことの有無(「無」をチェック)
・5 相続による事業継承の有無(「無」をチェック)
・6(1)簿記方式(簡易簿記(10万円控除)なら「簡易簿記」をチェック)
・6(2)備付帳簿名(簡易簿記なら、現金出納帳、売掛帳、買掛帳、経費明細帳、固定資産台帳をチェック)

 3.4. 青色確定申告

必要な追加インストール「申告」→「所得税」→「平成25年分」
手続の種類「申告」
税目「所得税」
年分「平成25年分」
書類「確定申告書B(申告書等送信票(兼送付書)を含みます。)」→「青色申告者」→「第一表・第二表・第四表(損失申告用)」→「平成25年分の所得税及び復興特別所得税の確定(修正)申告書B(第一表・第二表)・分離課税用(第三表)・損失申告用(第四表(一)・(二))・損失申告用付表・修正申告書別表(第五表)」「平成25年分青色申告決算書(不動産所得用)」「平成25年分申告書等送信票(兼送付書)」
書類(平成25年分の所得税及び復興特別所得税の確定(修正)申告書B(第一表・第二表)・分離課税用(第三表)・損失申告用(第四表(一)・(二))・損失申告用付表・修正申告書別表(第五表))の内容(一例。当然ながら状況により変更する。) 【第一表】
・種類:「青色」をチェック
・不動産収入の金額(ウ):青色申告決算書の「収入金額」の計
・給与収入の金額(カ):源泉徴収票の「支払金額」
・不動産所得の金額(3):青色申告決算書の「所得金額」
・給与所得の金額(6):源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」
・所得の合計金額(9):(1)〜(8)の合計
・(医療費が10万円以上(所得合計金額が200万円未満なら所得合計の5%以上)なら)医療費控除(11)
・社会保険料控除の金額(12):源泉徴収票の「社会保険料等の金額」
・生命保険料控除の金額(14):源泉徴収票の「生命保険料の控除額」等
・地震保険料控除の金額(15)
・基礎控除(24):380000
・課税される所得金額(26):(9)−(25)(1000円未満の端数切捨て)
・上の(26)に対する税額(27):(1円未満切捨て)(本頁末尾の所得税表参照のこと)
・所得税及び復興特別所得税の源泉徴収税額(44):源泉徴収票の「源泉徴収税額」
・所得税及び復興特別所得税の予定納税額(46):(予定納税をした場合に納税額を入力)
・青色申告特別控除額(51):青色申告決算書の「青色申告特別控除額」

【第二表】
・所得の内訳(源泉徴収税額)(所得の種類:給与、種目・所得の生ずる場所又は給与などの支払者の氏名・名称:(上段)給料(下段)会社名、収入金額:源泉徴収票の「支払金額」、源泉徴収税額:源泉徴収票の「源泉徴収税額」)
・(12)社会保険料控除(社会保険の種類:「源泉徴収票のとおり」、支払保険料:源泉徴収票の「社会保険料等の金額)
・(14)生命保険料控除(新生命保険料の計:源泉徴収票の「新生命保険料の金額」、旧生命保険料の計:源泉徴収票の「旧生命保険料の金額」、新個人年金保険料の計:源泉徴収票の「新個人年金保険料の金額」、旧個人年金保険料の計:源泉徴収票の「旧個人年金保険料の金額」、介護医療保険料の計:源泉徴収票の「介護医療保険料の金額」)
・(15)地震保険料の計
・住民税・事業税に関する事項(16歳未満の扶養親族の氏名、続柄、生年月日、不動産所得から差し引いた青色申告特別控除額:青色決算申告書の「青色申告特別控除額」、給与・公的年金等に係る所得以外の所得に係る住民税の徴収方法の選択:「自分で納付」をチェック)

【第四表(一)】

【第四表(二)】

【第四表付表(一)】

【第四表付表(二)】

書類(平成25年分青色申告決算書(不動産所得用))の内容(一例。当然ながら状況により変更する。) 【1ページ目】
・損益計算書(自1月1日至12月31日)
・賃貸料(1)
・礼金・権利金・更新料(2)
・その他(3)
・租税公課(5)
・損害保険料(6)
・修繕費(7)
・減価償却費(8)
・借入金利子(9)
・その他の経費(17)
・青色申告特別控除額(22)

【2ページ目】
・貸家貸地等の別:「アパート」
・用途:「住宅用」
・不動産の所在地:アパート住所
・賃借人の住所・氏名
・賃貸契約期間
・貸付面積
・賃貸料月額・年額:(賃料+管理費。月額は右下に入力。)
・礼金権利金更新料
・名義書換料その他:(その他徴収料金があればここに入力。)
・保証金敷金
(以上を賃借人の数だけ入力。年内に契約更新した場合、更新前と更新後で2行使って入力。更新料は更新後の行に入力。敷金も更新後の行に入力。)

【3ページ目】
・原価償却資産の名称等:「木造建物アパート」
・面積又は数量:建物の延床面積
・取得年月:購入した年月
・償却の基礎になる金額
・償却方法:「定額法」など
・耐用年数
・償却率又は改定償却率
・本年中の償却期間:「12」
・本年分の普通償却費
・割増(特別)償却費
・本年分の償却費合計:本年分の普通償却費 + 割増(特別)償却費
・貸付割合
・本年分の必要経費算入額:本年分の償却費合計×貸付割合
・未償却残高:前年の未償却残高 - 本年分の償却費合計

【4ページ目】

書類(平成25年分申告書等送信票(兼送付書))の内容(一例。当然ながら状況により変更する。) ・申告書(所得税)−第一表・第二表の「電子」をチェック
・決算書・収支内訳書−不動産所得用の「電子」をチェック
・源泉徴収票等の「提出省略」をチェック
・社会保険料控除関係書類の「提出省略」をチェック
・生命(地震)保険料控除関係書類の「提出省略」をチェック

 【付録】所得税の計算式(但し平成25〜49年は復興特別所得税(所得税額の2.1%)が加算される)

所得所得税計算式
195万円以下所得の5%
195万円超330万円以下(所得の10%)-97,500円
330万円超695万円以下(所得の20%)-427,500円
695万円超900万円以下(所得の23%)-636,000円
900万円超1800万円以下(所得の33%)-1,536,000円
1800万円超(所得の40%)-2,796,000円


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